米EMCは,内容が変わることがないデータの管理,長期保存に特化したストレージ・ソリューション「EMC Centera Content Addressed Storage(CAS)」向けの新しいソフトウエアを米国時間3月1日に発表した。EMC Centera向けの検索ツール「Centera Seek」とレポート・ツール「EMC Centera Chargeback Reporter」により,変化することの無い数テラ・バイトにおよぶコンテンツの検索を行い,使用量をベースとする報告と課金が可能になるという。

 Centera Seekは,Centera上に保存されたファイルのメタデータの検索を行い,自動的に削除するデータの設定を行なったり,特定ユーザーによって作成されたファイルの検索といったバックグランドの自動化を実行する。アーカイブが拡大を続け,データにアクセスするユーザー数が増えてもアーカイブ全体で迅速かつ正確にコンテンツの検索が可能になるという。

 同ツールは, Fast Search & Transfer(FAST)社とのOEM契約を通じて同社の企業向け検索ソリューション「FAST InStream」を導入している。

 Centera Chargeback Reporterは,企業の課金システム向けに詳細なデータを報告する新しいツール。同ツールも保存されているメタデータを使って使用量の報告を行なう。Centera Seekと連動してストレージ・リソースを利用している人を判断し,適切な組織に対して使用インフラの種類や使用量によって容易に課金できるようになる。また,複雑で大規模な企業アーカイブの効率的な管理が可能になるという。

 また,同社は,米国証券取引委員会(SEC)の法規制に準拠するCASソリューション「EMC Centera Compliance Edition」の名称を「EMC Centera Governance Edition」に変更したことも同日発表している。もっとも厳しい規制要件に対応できるように設計された「Compliance Edition Plus」の販売は引き続き行なわれるという。

◎関連記事
米EMC,法律などで義務付けられた電子メール保存の支援機能を発表
米国企業改革法がストレージに変革を促す
「多国籍企業の51%が,コンプライアンス関連支出を今後2年間で23%拡大」,米PwCの調査
米Sunと米AXS-One,電子記録向け法規制順守のソリューション提供へ

発表資料へ