米Yahoo!は,同社の検索サービスに関連したWebサービスのAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を提供するリソース・ポータル「Yahoo! Search Developer Network」を開設した。同社が米国時間3月1日に明らかにしたもの。開発者が,同社の検索サービスを組み込んだアプリケーションを迅速に開発できるようにするのが狙い。

 同ポータルでは,Web,画像,ビデオ,ニュース,地域情報など,Yahoo!社が提供する各種検索サービスのAPIを公開し,Java,JavaScript,Perl,Python,PHPなど,人気が高い開発言語のサンプル・コードを提供する。また,メーリング・リスト,各APIに関するディスカッション・グループ,アプリケーション・サンプル,ブログ,質問やアイディア交換を行える場など,開発者同士がノウハウを共有できるコミュニティを用意する。

 さらに,同社が昨年買収した米OvertureのAPIも提供する。Overture社は2001年より,同社のパートナ企業に限定してAPIを公開していた。今後は,検索エンジンのマーケッタや小口の広告主,サードパーティの開発者もAPIを利用できるようになる。

 同社エンジニアリング担当ディレクタのDavid Ku氏は,「当社のAPIを公開し,開発者同士の交流の場を設けることで,開発者にわれわれの検索技術を有効活用してもらう」と説明する。

 Yahoo!社はまた,Overtureの名称を,「Yahoo! Search Marketing Solutions」に変更する。米メディア(CNET News.com)によると,Yahoo!社の狙いはマーケッタに対する自社ブランドの強化にある。同社の検索技術を利用する開発者コミュニティを育てることで,同社の検索サービスの普及を後押しする新しいアプリケーションの登場に期待をかけているという。

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