米Time WarnerのAmerica Online(AOL)は米国時間2月28日,同社のインスタント・メッセージング(IM)サービス「AOL Instant Messenger(AIM)」に関して,数社と提携関係を結んだことを発表した。米Intellisync,米CareerBuilder,米Ruckus Network,米Thomson Financialと協力し,AIMサービスを各社サービスと連携させる。

 Intellisync社は同日より,「Outlook」を介してAIMを利用するソフトウエア「AIM Sync」のベータ版を提供する。「Outlook 2002」もしくは「同2003」を利用するAIMユーザーは,電子メール,コンタクト情報,v-card(電子名刺)などのアドレス欄に登録している相手がオンライン状態にあって通信可能かを,アイコンで確認できるようになる。また,Outlookのコンタクト情報に登録している相手を,AIMのスクリーン・ネームや携帯電話番号を使ってバディ・リストに登録できる。同ソフトはAIMサイトより無償でダウンロード可能。

 CareerBuilder社は,同社サイトCareerBuilder.comにAIMサービスを統合する。AIMユーザーは掲示する履歴書にAIMのスクリーン・ネームを登録できるようになる。人事担当者は,応募者がオンライン状態にあるかをアイコンで確認してチャットを行える。

 大学キャンパス向けに音楽やビデオなどの配信を手掛けるRuckus Network社は,同社のオンライン・コミュニティにおいて,AIMユーザーのオンライン状態を確認できるようにする。また,Ruckus社のユーザーは,スクリーン名,壁紙,バディ・アイコンなどで,AIMサービスをカスタマイズできる。

 Thomson Financial社は,同社のソリューション「Thomson ONE」において,株式売買意向メッセージ・サービス「AutEx」とAIMを統合し,ブローカと買い手が株価や株数について迅速に交渉できるようにする。同社では,顧客や取引先とのコラボレーションが可能になり,サービス向上や効率化に貢献するとしている。

 「我々の目標は,ユーザーが普段使う電子メール・アプリケーションやお気に入りのオンライン・コミュニティなど,いつでも好きな場所からAIMサービスとバディ・リスト機能にアクセスできるようにすること」(AOL社AIM/ICQ担当副社長兼ジェネラル・マネージャのChamath Palihapitiya氏)

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