米連邦捜査局(FBI)は,FBIの名をかたって送信されているウイルス感染メールに対する警告を米国時間2月23日に発表した。

 この詐欺メールの内容は,「FBIのインターネット詐欺苦情センター(IFCC:Internet Fraud Complaint Center)があなたのインターネット利用を監視していたところ,違法サイトにアクセスしていたことが明らかになった」といったもの。受信者に添付ファイルを開いて,その中の質問に答えるように促す。添付ファイルにはコンピュータ・ウイルスが含まれている。

 FBIは,このメールに関していっさい関与していないという立場を明らかにした。このような方法で,FBIが一方的に市民にメールを送ることはないと呼びかけている。

 知らない相手からの電子メールの添付ファイルを開くことは危険であり,このような添付ファイルには受信者のパソコンに感染するウイルスが含まれていることが多い。このようなファイルは開かないようにFBIは警告している。

 米メディアの報道(TechWeb News)によると,FBIは,何者かが不正に侵入した疑いがあるとして,同月上旬に電子メール・システムを停止している。

 同局は今回の件を深刻に受け止めており,調査を進めている。このような電子メールを受信したらインターネット犯罪苦情センター(IC3: Internet Crime Complaint Center)に報告するように勧めている。

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