コンテンツ保護技術の米Macrovisionは,音楽CD著作権の保護を目的とする特許技術群「VeriTOC」の包括的なライセンス・プログラムを米国時間2月23日に発表した。VeriTOCは,世界各国で取得した23の特許技術で構成される。

 特許技術の多くは,同社が買収したイスラエルのMidbar Tech社とTTR Technologies社によって開発された。同社は,世界で特許を取得した技術群のVeriTOCの包括的なライセンス提供により,これらの音楽CD向け技術の導入と開発が促進を狙う。

 同社は,VeriTOCの技術を「受動型(passive)」と表現している。それは,これらの技術が光メディアの中に埋め込まれており,エンド・ユーザーのパソコンにソフトをインストールする必要が無いことを意味している。

 VeriTOCにより,コンテンツの所有者,独立系ソフトウエア・ベンダー,コンテンツ保護プロバイダ,光メディア・メーカーは,CDのフィンガープリント,オリジナル・ディスクの認証,オリジナルCDコンテンツへの安全なパススルー接続といった機能を音楽CDの光メディアに埋め込むことができるようになるという。一部のコピー防止技術が回避可能となるシフトキーの利用も受け付けなくすることもできる。

 同社によれば,同社の音楽CD向け著作権保護技術「CDS-300」は,VeriTOCファミリの特許技術を採用している。同技術は,世界でリリースされている4億5000万枚を超える商用CDに適用されているという。

 「これらの基礎を形成する特許技術のライセンス・プログラムにより,顧客に市場における柔軟な選択肢を提供したい」(同社Entertainment Technologies Group担当副社長兼ジェネラル・マネージャのSteve Weinstein氏)

 VeriTOC とライセンスに関する詳細は,同社のWWWサイトに記載されている。

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