米AMDは,64ビット・アーキテクチャ「AMD64」ベースのデスクトップ・パソコン向けデュアル・コア・プロセサ「AMD Athlon 64」をデモンストレーションする。AMD社が米国時間2月23日に明らかにしたもの。製品版は2005年後半に利用可能とする予定。

 既存のシングル・コア版Athlon 64と同じ939ピンのソケットに装着可能で,ピン互換性を持つ。プラットフォームの設計変更が必要ないので,経済的にデュアル・コアへの移行が行えるという。製造プロセス・ルールは90nm。

 複数プロセサ,メモリー・コントローラ,I/Oを直接接続する技術「Direct Connect Architecture」を採用しており,「システム・バス(FSB)で発生するボトルネックの解消に役立つ」(同社)。

 既に同社は,x86アーキテクチャ対応のサーバー向けデュアル・コア・プロセサ「AMD Opteron」のデモンストレーションを済ましている。同プロセサは1月にサンプル出荷を始めており,1~8ウエイのサーバー/ワークステーション向けとして,2005年なかごろにリリースする。ソケットは,既存プロセサと同じ940ソケットを採用する。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,デュアル・コア版Athlon 64の開発コード名はToledoであるという。

 また別の米メディア(VARBusiness)は,同プロセサの動作周波数を2.4GHz,最大消費電力を100Wと報道した。

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