米Novellは,2005会計年度第1四半期(2004年11月~2005年1月期)の決算を米国時間2月22日に発表した。純利益は3億9200万ドル(希薄化後の1株あたり利益は90セント)。前年同期の1000万ドル(同3セント)から大幅な増収となった。これには,米Microsoftを相手取って起こしていた独占禁止法違反訴訟における和解金が大きく影響している。売上高は2億9000万ドルで前年同期の2億6700万ドルから増収となった。

 非GAAPベースの調整後純利益は1000万ドル(希薄化後の1株あたり利益は3セント)。同条件の前年同期の1100万ドル(同3セント)からは減収となる。同期の調整後純利益には,米Microsoftとの和解金からの純益4億4800万ドル,リストラ経費の600万ドル,資産売却益の200万ドル,長期的な投資による損失の100万ドル,所得税関連の調整,優先株主への配当などは含まれていない。

 同期は,為替の影響が有利に働き,全体の売上高が前年からおよそ1000万ドル増となった。また,純利益には200万ドル増の影響を与えている。

 同期のSUSE LINUX事業に関する売上高は1500万ドル。サーバー向けOS「SUSE LINUX Enterprise Server」のサブスクリプション販売は2万1000本。売上高にして700万ドルだった。

 Novell社とMicrosoft社は,「NetWare」をめぐる独占禁止法違反訴訟で和解に達したことを11月8日に発表している。Microsoft社がNovell社に5億3600万ドルを支払い,Novell社はNetWareをはじめとするすべての製品および事業に関する訴訟を取り下げることで合意した。しかしWordPerfect関連の問題については和解に至らず,Novell社はユタ州連邦地方裁判所に提訴したことを11月12日に明らかにしている。

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