米IBMは,同社の「eServer iSeries」サーバーを,ドイツSAPのERPアプリケーションと米Clear TechnologiesのCRMアプリケーション向けにそれぞれ構成したモデルを米国時間2月16日に発表した。

 SAP社の「mySAP ERP」に向けた「eServer i5 Solution Edition for mySAP ERP」は,中規模企業における企業資源計画の簡素化を支援する。IBM社のミッドレンジ・サーバー,ソフトウエア,ミドルウエア,ストレージから成る。中規模企業の限られたIT資源と予算を考慮しており,同一サーバー上でSAP社および他社のアプリケーションを複数実行できるため,何度もシステムのテストや開発を行う必要がない。

 iSeriesサーバーでは,必要に応じてCPU性能を割り当てる同社の技術「Capacity on Demand」を採用し,「顧客はより適切にシステムのコストを管理できる」(IBM社)。

 2ウエイまたは4ウエイの「POWER5」プロセサ搭載「eServer i5 550」を用意する。いずれもメモリー,ハード・ディスク,ネットワーク・アダプタをカスタマイズ可能。2ウエイ・モデルには「i5/OS」および「DB2」のライセンスが2件,4ウエイ・モデルには4件含まれる。

 Clear Technologies社の「C2CRM」に向けた「eServer i5 Solution Edition for C2CRM」は,企業が顧客対応の業務プロセスを大幅に効率化し,顧客のロイヤリティを高め,ビジネス・プロセスやマーケティングおよび販売を向上できるようにする。eServer i5 550にミドルウエア・コンポーネントを組み合わせ,Capacity on Demandをオプションで提供する。

 eServer i5 Solution Edition for mySAP ERPと同C2CRMは,ともに2月18日に利用可能とする。

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Server」をプリインストール
 

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