パケット通信を促進する業界団体International Packet Communications Consortium(IPCC)が,無線/有線ネットワークの統合を目的としたワーキング・グループ「Wireless Wireline Convergence Working Group(WWCWG)」を設立した。IPCCが米国時間2月15日に明らかにしたもの。同グループでは,有線(DSL,ファイバ,ケーブル)と無線(2.5および3G,WiFi,WiMAX)のネットワーク間において,シームレスなやりとりを実現するための参照アーキテクチャを策定する。

 WWCWGの設立メンバーは,フランスのAlcatel,米Brooktrout,米Cisco Systems,米Convedia,米Elec Communications,米Sonus Networks,米Tekelec,米Time Warner Telecom,米UTStarcom。ANSI,ETSI,IETF,3GPP,DSLフォーラム,WiMAXフォーラムなどの標準化団体と連携する。

 具体的には,2G/3G,WiFiおよびWiMAXと,3GPPのIP Multimedia Subsystem(IMS)間のハンドオーバに焦点を当てる。効率的な運用コストが実現可能なその他の領域についても検討する。

 「現在,有線および無線ネットワークにさまざまなパケットが集まっている。新たな収入源を生み出すと同時に,技術面や運用面の課題も発生する。同グループの設立により,これらの課題に対する最良の解決策を探る」(IPCC会長兼社長のMichael Khalilian氏)

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