米In-Stat/MDRは米国時間2月14日に,携帯電話機の世界市場について調査した結果を発表した。それによると,2004年第4四半期における携帯電話機の出荷台数は1億9370万台だった。

 メーカー別にみると,フィンランドのNokiaが首位を維持し,出荷台数は6610万台。2位の米Motorolaは3180万台で,Nokia社に大きく水をあけられたが,前期比36%増と強い伸びをみせた。

 3位は韓国のSamsungで2110万台。「上位メーカーの中では最も不調」(In-Stat/MDR社)で,Motorola社に僅差で迫った前期と比べ7%減少した。

 韓国のLG Electronicsは1390万台で4位につけた。米国市場ではカメラ付き携帯電話機が,西欧市場では第3世代携帯電話機が安定した伸びをみせた。

 ドイツのSiemensは1350万台で5位。同社携帯事業部門は当期に1億8700万ドルの損失を計上し,大規模なリストラの噂が流れた。

 各社のシェアをみると,Nokia社は中価格帯のカメラ付き携帯電話機が好調で,前期比3ポイント増の34.1%。Motorola社は2ポイント以上拡大して16.4%,Samsung社は約3ポイント減の10.9%だった。また,LG社が7.2%,Siemens社が7%,ソニーとスウェーデンEricssonの合弁企業Sony Ericssonが6.5%となった。

 2004年通期の総出荷台数は,前年比27%増の6億7800万台。市場シェアは,Nokia社が30.6%,Motorola社が15.4%,Samsung社が12.8%,Siemens社が7.3%,LG社が6.5%,Sony Ericsson社が6.3%だった。

 またIn-Stat/MDR社によると,2005年の携帯電話機出荷台数は,前年比約7%増の約7億2500万台に達する見通しである。

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