米Novellは,ディレクトリ・サービス・ソフト「eDirectory」の1部をFreeRADIUSとSambaプロジェクトを通じてオープンソース化する。同社が米国時間2月14日に発表した。オープンソース開発者は,セキュアな認証エンジンとしてeDirectoryを利用できるようになった。

 具体的には,これまで公開されていなかったセキュリティ関連のeDirectory APIを利用するために必要なコードを提供する。これにより,ベンダーとオープンソース・プロジェクトは,eDirectoryのユーザーが利用しているセキュリティ機能のいくつかが実装できるようになる。また,従来はLDAP(Lightweight Directory Access Protoco)に対応できなかったプロトコルで安全な認証を実施できるようになるという。

 eDirectoryは,同社のID/アクセス管理ソリューション「Novell Nsure」の基盤となるもの。ユーザー,デバイス,アプリケーション・データのIDを保管し,それらを管理するポリシーを提供する。

 Novell社は,FreeRADIUSプロジェクトにeDirectoryを統合するために必要なコードも開発している。eDirectoryの次期バージョンは,FreeRADIUSのサポートを組み込んでリリースされる。

 eDirectoryのコードは,それぞれFreeRADIUSSambaのWWWサイトから入手可能。

 同日,同社はLinuxのセキュリティを手がけるAstaro社との提携によりネットワーク・セキュリティ製品「Novell Security Manager」のリリースも発表している。同製品は,SUSE LINUXをベースとしており,包括的なネットワーク・セキュリティ・インフラを提供する。

 同ソリューションは,ファイアウオール,仮想プライベート・ネットワーク(VPN)ゲートウェイ,侵入検出,ウイルス・スキャン,スパム・ブロック,コンテンツ・フィルタの6つアプリケーションで構成される。

 Novell Security Managerは,サーバー1台と10台のデバイス向けライセンス構成で315ドルから。それ以上のデバイスをサポートするゲートウェイ・サーバーのライセンスも用意されている。詳細は,同社WWWサイトに記載されている。

◎関連記事
米Novell,デスクトップ向けLinux「Novell Linux Desktop 9」を発表
米Novell,コラボレーション管理ソフト「GroupWise」のロードマップを発表
「ドイツの鉄道会社Deutsche BahnがLinuxへ移行」,米IBM
米Novellがコラボレーション・サーバー「Open-Xchange Server」提供,ソースコードも無償公開

発表資料(1)
発表資料(2)