米Ipsos-Insightは米国時間2月10日,米国のオンライン音楽配信に関する調査結果を発表した。2004年12月の時点で,音楽ダウンロードを行った経験のある米国ユーザーの47%が代金を支払ったという。「この割合は,前年12月の22%から2倍以上に増加し,2002年12月と比べると5倍拡大している」(同社)

 同調査は2004年12月4~9日にかけて,12才以上の米国人1112人を対象にアンケートを実施したもの。

 音楽ダウンロード経験者で,音楽またはMP3ファイルに代価を支払った割合を年齢別でみると,12~17才が52%,18~24才が39%,25~34才が50%,35~54才が53%だった。Ipsos-Insight社バイス・プレジデントのMatt Kleinschmit氏は,「このデータは,音楽配信市場がいかに予測しがたいかを示している。2年前には,25~54才が有料音楽配信をけん引するとは誰も思わなかったはずだ」と述べた。また,一般的に若者層は有料配信サービスを利用したがらないと思われているが,12~17才の半数以上は代金を支払っている。「プリペイド方式のプロモーションが奏功しているようだ」(同社)

 なお,12歳以上の米国人のうち,有料オンライン音楽配信サービスの利用者とファイル交換サービスの利用者はともに11%で,「はじめて同率となった」(Ipsos-Insight社)。ファイル交換サービスの利用者は,2002年12月に19%,2003年12月に13%と,徐々に減少している。

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