中国のLenovo Group(聯想集団)は現地時間2月4日に,2004年10~12月期の決算を発表した。売上高は63億900万香港ドル(約8億900万ドル)で,前年同期と比べ3.7%減少した。株主に配当可能な純利益は,前年同期からほぼ横ばいの3億2700万香港ドル(約4200万ドル)。

 中核事業の売上高は前年同期比4%成長し,営業利益は同19%増益となった。当期におけるパソコンの出荷台数は前年同期と比べ19.1%増加した。

 同社は,中核事業に注力する戦略の一環として,引き続き非中核事業を縮小し,ITサービスとマザーボード事業の発展を図るための仕組みを導入するとしている。

 Lenovo社社長兼CEOのYang Yuanqing氏は,「ノート・パソコンなどの主要事業は成長を続けている。同時に,米IBMからのデスクトップおよびノート・パソコン事業買収は順調に予定通り進んでいる」と述べた。

 同氏によると,IBM社のパソコン事業買収を発表したのち,同社とIBM社は顧客やパートナ企業と話し合いを持ち,将来製品やサービスなどに関するメリットについて説明したという。「最近の顧客調査によれば,IBM社の顧客の90%以上は,この買収について好意的な反応を示している」(同氏)

 またLenovo社は合併後の経営体制についても明らかにした。Yuanqing氏は新生Lenovo社の会長となり,CEOには現IBM社Personal Systems Group部門上級バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのStephen M. Ward, Jr.氏が就任する。CFOは現Lenovo社上級バイス・プレジデントのMary Ma氏が継続する。COOにはIBM社Personal Computing Division部門ジェネラル・マネージャのFran O'Sullivan氏が就く。

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