コンテンツ保護技術を手掛ける米Macrovisionは,アナログ接続した機器間のビデオ複製防止技術に関して,米Microsoftと提携を結んだことを米国時間2月1日に発表した。Microsoft社は,Macrovision社からACP(Analog Copy Protection)技術,ビデオ・オンデマンドおよび ペイ・パー・ビュー向けに強化したACPe技術,CGMS-A(Copy Generation Management Sysytem Analog)技術などのライセンス供与を受ける。

 これにより,Microsoft社のソフトウエアをパソコンやセットトップ・ボックスなどに実装しているメーカーは,Macrovision社のACP技術を組み込むことができる。

 またMacrovision社は同日,同社のアナログ・コピー管理技術と,Microsoft社のWindows Media DRMとの相互接続性に関して,両社が協力体制を敷くことも明らかにした。

 米メディア(CNET News.com)によると,Macrovision社のアナログ・コピー管理技術は,コンテンツの複製制御信号をビデオ再生時に埋め込んで出力するというもの。レコーダ側がこの信号を検出して,録画操作の可否を判断する。

 提携のもと,Macrovision社の信号をWindows Media DRMで認識できるようにする。同信号を埋め込んだコンテンツが,アナログ・インタフェースを介してデジタル機器に出力された場合,保存は一定期間に制限される。同メディアによると,「Media Center Edition」の将来版では,1日だけコンテンツを保存できるようにする。

 Macrovision社は,2005年におけるデジタル・ビデオ・レコーダの出荷台数が,約1000万台に達すると見込んでいる。「Windows XP Media Center 2005」も急速に普及することが予測され,「エンターテインメント業界が家庭向けにオンデマンド・サービスを提供する場合,売り上げの喪失を防止する著作権管理技術がカギとなる」(同社)。

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