米Unstrung Insiderが,企業向け無線LAN製品の価格に関する調査結果を米国時間1月27日に発表した。それによると,無線スイッチ・システムの実売価格は,アクセス・ポイント1台当たり600~800ドルという。IEEE802.11a/g対応の企業向けアクセス・ポイントの定価(表示価格)は平均733ドルで,6カ月前の840ドルに比べ下がった。実売価格は400~450ドルの範囲。

 Unstrung Insider社は,ベンダー18社を対象に,それぞれ企業向けのスタンドアロン型アクセス・ポイント17製品,アプライアンス/ゲートウエイ10製品,無線スイッチ35製品,シン・アクセス・ポイント16製品の価格を調査した。

 Unstrung Insider社主任アナリストのGabriel Brown氏は,「無線スイッチ・システム市場はそこそこ好調を保っており,2005年は受注額が確実に伸びる」と予測する。なお,「2005年は,無線スイッチの実売価格が大きく下がることはないだろう」(同氏)とみている。

 定価3万ドル程度の製品は,実売価格が10~15%割り引きになっている。定価が数十万ドルの製品は30~35%引きだが,「格安という状況ではない」(同氏)

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・スタンドアロン型アクセス・ポイントは既にコモディティ化しており,価格が急落する

・スイッチ・ベンダーや低価格製品を手がける新規参入ベンダーが,セキュリティ・アプライアンス・ベンダーのシェアを奪っている

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