米Sun Microsystemsは,UNIX OS「Solaris 10」をCommon Development and Distribution License(CDDL)と呼ぶライセンスのもとでオープンソースOS「OpenSolaris」として提供する。Sun社が米国時間1月25日に明らかにしたもの。OpenSolaris用コミュニティWebサイトopensolaris.orgで,ビルド可能なソース・コードを2005年第2四半期に公開する。

 同社は,診断ツール「Solaris DTrace」のソース・コードもCDDLを適用してオープンソース化する。直ちにopensolaris.orgからダウンロード可能とする。

 CDDLは,同社が策定し,1月14日にOpen Source Initiative(OSI)から承認されたオープンソース・ライセンス。Mozilla Public Licenseをベースに,省略/明確化して必要条件を簡素化するとともに,特許訴訟への耐性も高めたという。ライセンス再利用も可能なので,ほかのオープンソース・コミュニティがOpenSolarisと同様の活動を行う際にCDDLを流用すれば,新たなライセンスを作らずに済む。

 OpenSolarisを提供するにあたり,同社は関連特許1600件以上をCDDLに従って無償提供する。DTraceの特許も同じようにオープン化する。

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[発表資料(オープンソース化)]
[発表資料(特許の無償提供)]