「過去6カ月における,英国ロンドンのタクシーでの忘れ物は,携帯電話が6万3135点でトップ」。英Pointsecが,タクシーでの忘れ物に関する調査結果を英国時間1月24日に発表した。携帯電話に続き,ポケットPCが5838点,ノート・パソコンが4973点だった。

 2001年の調査と比べると,ノート・パソコンの置き忘れは71%以上,ポケットPCは350%以上増加したという。

 調査は,「TAXI」誌を発行するロンドンのタクシー協会Licensed Taxi Drivers AssociationとPointsec社が,ロンドンのほか,フィンランドのヘルシンキ,ノルウェーのオスロ,ドイツのミュンヘン,フランスのパリ,スウェーデンのストックホルム,デンマークのコペンハーゲン,オーストラリアのシドニー,そしてシカゴのタクシー・ドライバー900人を対象に実施したもの。

 忘れ物が多いのはロンドンだけではない。携帯電話を最も多く忘れていたのはデンマーク人で,その数はドイツ人,ノルウェー人,スウェーデン人の約7倍にのぼる。シカゴではポケットPCの忘れ物が目立っており,あるドライバーは「過去6カ月でポケットPC40台の忘れ物があった」と述べている。

 ただし,これらの忘れ物が持ち主の手元に戻る割合は高い。全地域でみた場合,携帯電話は平均80%,ポケットPCおよびノート・パソコンは96%が,無事に持ち主に返された。オーストラリアは少々異なり,携帯電話は46%,ノート・パソコンは18%しか戻らない。

 Pointsec社は,「モバイル・デバイスを置き忘れた場合,単に不便ということでは済まされない。携帯電話などのモバイル・デバイスは人々にとって必要不可欠になっており,個人的および仕事上の重要情報が収められているからだ。ハッカーはこうした情報を盗み出し,持ち主になりすますことができる」と警告した。

◎関連記事
「米国ではすでに労働者人口の45%がモバイル機器を利用」,米Gartnerの調査 
「2004年Q2における欧州,中東,アフリカのモバイル機器市場,出荷台数は前年同期比52%増」,英調査 
米Cisco,パリの地下鉄での無線LANアクセス運用試験に協力
「米国の携帯電話ユーザー,54%がモバイル・データ・サービスを利用」,米調査
「西欧の携帯電話向けアプリケーション市場,2008年には約80億ドル規模に」,米IDC
「2003年Q4の世界ハンドヘルド出荷台数,ホリデー・シーズンの販売が好調で前年同期比3.2%増」,米IDC
2003年Q2の世界ハンドヘルド出荷台数は前期比10.2%減,消費者/企業向けともに不調
「2002年の携帯電話機出荷台数は前年比1.8%増,“史上最悪”の2001年を経て復調へ」,と米IDC 

[発表資料へ]