米Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)は米国時間1月20日に,同社の検索サービス「AOL Search」の機能強化について明らかにした。関連するAOLサービスのコンテンツやツールを提供し,ユーザーがすばやく検索対象を絞り込めるようにする。

 Vivisimo社からライセンス取得したクラスタリング技術を用いた新機能を追加する。検索結果をテーマ別に自動整理して,通常の検索結果リストと並べて表示する。ユーザーは長い検索結果リストに最後まで目を通す必要が無く,「すぐに絞り込み検索を行い,的確な情報を探し出すことができる」(同社)。

 また「AOL SmartBox」機能では,ユーザーが「検索」ボタンを押す前に,関連する選択肢を自動的に提示する。例えば,ユーザーが「eagles」と入力すると,「The Eagles(音楽バンド)」「The Philadelphia Eagles(フットボール・チーム)」「Eagles(鳥)」などを表示する。

 その他の主な強化内容は以下の通り。

・タブ付きインタフェースからデザインを刷新し,「より直接的でパーソナルな検索体験を提供する」(同社)。

・検索結果の最上部に,「Snapshots」と呼ぶ新たなレイヤーを追加。地元映画館の上映スケジュールから時事問題などにわたる幅広い分野から,関連する社説や情報を表示する。計算機や通貨換算機ツール,旅行サイト「AOL Travel」のフライト検索機能,タウンガイド・サイト「AOL CityGuide」のレストラン検索機能なども利用可能。

・ユーザーが検索している商品について,簡単に購入を行えるように,比較ショッピング・サイト「Pinpoint Shopping」が抱える2500万種類の品目から成るデータベースへのアクセスを提供する。

・障害を持つユーザーのためのアクセシビリティ向上を図り,テキスト・サイズ調整機能やテキスト読み上げ機能を強化する。

 また同社は,デスクトップ検索の提供に関してCopernic社と協力体制を敷くことを同日発表した。さらに,オンライン広告プロバイダのIngenio社とも提携を結んだ。Ingenio社の「Pay Per Call Advertising Platform」は,オンライン広告のクリック数ではなく,オンライン広告を見たユーザーが広告主に問い合わせした電話をベースに広告料を徴収するシステム。「Webサイトを運用していない会社でも,(オンライン広告を出せるので)インターネットの恩恵を享受できる」(同社)

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