米Lucent Technologiesは米国時間1月19日,2005会計年度第1四半期(2004年10~12月期)の決算を発表した。売上高は23億4000万ドルで,前期の24億ドルと比べ3%減,前年同期の22億6000万ドルと比べ3%増となった。会計原則(GAAP)ベースの純利益は1億7400万ドル(希薄化後の1株当たり利益は4セント)で,前期の12億1000万ドル(同23セント),前年同期の3億4900万ドル(同7セント)から減少した。

 粗利率は42%で,前期および前年同期の41%からわずかに向上した。営業支出は6億6500万ドル。前期は6億9100万ドル,前年同期は6億4800万ドルだった。

 米国における売上高は14億5000万ドルで,前期からはほぼ横ばい,前年同期比で7%増加した。米国以外の売上高は8億8500万ドルで,前期比8%減,前年同期比3%減となった。

 事業別にみた場合,Mobility Solutions部門の売上高は11億5000万ドルで,前期と比べほぼ横ばい,前年同期比で19%増加した。Integrated Network Solutions部門の売上高は6億4500万ドルで,前期比7%減,前年同期比18%減。Lucent Worldwide部門の売上高は5億2000万ドルで,前期比1%増,前年同期比では12%増となった。

 Lucent社会長兼CEOのPatricia Russo氏は,「短期的にみて,無線市場にはさまざまな課題があるが,次世代光ネットワーク,VoIP,広帯域接続,モバイルの高速データ伝送といった分野に対して,今後も長期的視野に立った投資を行う。また,サービスや政府機関向けといった新興市場にも力を入れる」と述べた。「当期は,米Sprintと無線ネットワークに関して15億ドル規模の提携関係に入ったほか,当社にとっては初めてのUMTSに関する大がかりな提携を米Cingular Wirelessとも結んだ」(同氏)

 また,同社CFOのFrank D'Amelio氏は今後の展望について,次のように述べた。「2005会計年度通期の売上高は,1ケタ台半ばの成長率を見込んでいる。市場の成長率とほぼ同じか、それを上回る見通しだ」(同氏)

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