米Grid Strategiesは,2005年のグリッド・コンピューティング市場に関する調査結果を米国時間1月17日に発表した。同社設立者兼CEOのMike Bernhardt氏は「何百という企業が同市場に乗り込み,さらにグリッド・コンピューティングへの関心が世界中で高まることから,2005年はグリッド・コンピューティング関連のマーケティング予算が大幅に増加する」と予測している。

 調査は,グリッド・コンピューティング関連の製品,技術,サービスを提供するサプライヤに対して,2005年のマーケティング予算に関するアンケートを実施したもの。それによると92%が「マーケティング強化と予算の拡大により,認知度や市場地位を高めたい」と回答した。また,同様のアンケートをマーケティング・サービス・プロバイダに行ったところ,94%が「取引先がグリッド・コンピューティングのマーケティングを強化するため,2005年の売上高は2ケタ増となる見込み」と答えた。

 「他の技術分野では,開発やマーケティングの予算が大幅に削られているが,グリッド・コンピューティング技術への投資,市場開拓,マーケティング・プログラムは,引き続き勢いが増している。今後はマーケティングや広告発行,PR会社への支出が増加するだろう」(同氏)

 ちなみに,米IDCの調査結果によると,グリッド・コンピューティングは石油,ガス,ヘルスケア,医療研究,製薬,航空宇宙,自動車メーカーなどで普及が進んでおり,2007年には市場規模が120億ドルを突破する見込み。

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