カナダのWavesatは,無線ブロードバンド規格WiMAX対応LSI「DM256」の一般提供を開始した。Wavesat社がカナダと米国で現地時間1月12日に明らかにしたもの。DM256は「世界初」(同社)のWiMAX準拠LSIで,量産も始まっている。

 同社はDM256をOEMやODMに提供し,性能試験などを行っていた。一般提供するにあたり,ベースバンド/MAC/無線モジュールからなる基地局用と顧客宅内装置(CPE)用の参照キットを用意する。

 複数のメーカーなどがDM256を採用し,WiMAX対応システムの開発を進めているという。主な組織は次の通り。米AirRunner Technologies,インドCentre for Development of Telematics(C-DOT),中国Guangzhou Coast Communications,中国Hangcom Technology,ギリシャINTRACOM,ロシアMidikon Communications,カナダMurandi Communications,シンガポールnex-G Systems,米Trango Broadband Wireless,中国の清華大学,カナダVCom,イスラエルWaveIP,カナダWaveRider Communications。

 米メディアの報道(Mobile Pipeline)によると,無線事業者や無線ISPがWiMAX完全準拠の装置を利用できるのは,2005年第2四半期の見込みという。

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