米IBMは,身元情報管理ソフトウエアを手掛ける米SRDを買収したことを,米国時間1月7日に発表した。「買収により,情報管理ソフトウエア製品ラインとビジネス・インテリジェンス・プラットフォームを拡充できる」(IBM社)という。買収金額など詳しい取引条件については明らかにしていない。

 SRD社の身元情報管理技術は,個人の人間関係をはじめとする情報をリアルタイムで管理するもの。IBM社のミドルウエア・プラットフォームに同社の技術が加わることで,各種データベースに保存された身元情報の集中的な分析/管理が可能となる。顧客の集中管理や詐欺防止のほか,政府機関,金融機関,保険や医療業界などにおけるCRM(顧客関係管理)分野で活用できるという。

 またSRD社の技術は,IBM社製品のほか,米Oracleや米Microsoftのデータベース製品とも連動できるため,ユーザーは既存のインフラに組み込める。

 「その個人が誰で,誰を知ってるか,という単純な疑問が,現在のビジネス環境でさまざまな問題を引き起こしている。SRD社の技術により,こうした長年の問題を迅速かつ正確に解決できる」(IBM社Information Management Software部門担当ジェネラル・マネージャの Janet Perna氏)

 SRD社の業務はIBM社のInformation Management Software事業部門に統括される。製品は,IBM社を通じて直ちに利用可能となる。

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