米Freescale，携帯電話機などUWB対応ソリューションのデモを実施

早坂利之

2005.01.07

　米Freescale Semiconductorは，米ラスベガスで開催中の家電製品の総合展示会「Consumer Electronics Show（CES）2005」において，超広帯域無線（UWB：Ultra Wideband）を使用する消費者向け製品とプロトタイプのデモを実施する。同社が米国時間1月5日に明らかにした。

　デモが実施されるソリューションには，UWB対応の携帯電話機が含まれている。UWBを利用して同携帯電話機をラップトップ・パソコンに接続すれば，インターネットからMP3ファイルをダウンロードしたり携帯電話機で撮影した写真をパソコンに送ることが可能になるという。

　同社副社長兼ジェネラル・マネージャのFranz Fink氏は，「消費者向け製品のリリースが同年後半に予定されており，当社のUWBソリューションは，高速で低コストなワイヤレス・ソリューションが必要とされるビデオ，ラップトップ，モバイル製品に新しい機能とチャンスをもたらすだろう」とコメントしている。

　同社は，同展示会においてUWB無線チップセットを搭載するモバイル製品，ホーム・シアター製品，センタプライズ／オフィス・ソリューションを展示する。同社のUWBチップセット「XS110」により，写真，ビデオ，データ以外にも複数のビデオ・ストリーム，HDTV放送を伝送できるという。訪問者は，UWB技術を採用した携帯電話機，HDTV，ラップトップ・パソコンなどを体験することができる。

　また，同展示会会場のHDTVスポーツ・ラウンジでは，同社のUWBソリューションを利用して大型のHDTVスクリーンにフットボール・ゲームの中継やスポーツ・チャネルの放送が流される。

　同社は，消費者向け製品以外にも，同技術の組み込みを望むOEM向けにモジュール・ソリューションを紹介している。mini-PCIモジュールは，mini-PCIインタフェースを利用してユーザーが迅速かつ容易にUWBソリューションを実装できるように設計されている。