米In-Statは,2005年の半導体市場に関する予測を米国時間1月4日に発表した。それによれば,同年の売上高は前年から5.7%減の1993億ドルに縮小するという。2004年には,前年から27%増の年間売上高2114億ドルと過去最高を記録していた。

 同社は,世界の景気が上向きなため,今回の市場縮小は2001年や2002年のように深刻なものではないと見ている。同社アナリストのFrank Dickson氏は,「しかし,石油価格の高値の継続,緩和されない中東の緊張,金利の急騰といった景気におけるリスクもある。これらのリスクにより,経済成長が減速し,半導体業界の下降が深く,また長期に渡る可能性がある」と説明する。

 同社は,同市場が2006年から2008年にかけて再び上向き,2009年にわずかに下降するとみている。消費者向けの新しい製品は多様化しており,過去にパソコンや携帯電話が同市場をけん引したような新しい製品の出現は見込めないという。

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