英HMV Groupは,有料デジタル音楽配信サービスを提供する計画を英国時間12月22日に明らかにした。米Microsoftのオーディオ・フォーマット「Windows Media Audio」を採用する。サービスの開始は2005年後半を予定している。

 HMV社はMicrosoft社と協力し,オンライン・ユーザーが同サービスでデジタル音楽を検索,購入,再生,管理するためのアプリケーションを開発する。同サービス向けのソフトウエアとハードウエアはHMV社の店舗またはオンライン・ストアで販売する。同サービスで購入した音楽は,75種類以上の携帯型音楽プレーヤで利用できるという。

 HMV社は新サービス開始にあたり,1000万ポンド(約1900万ドル)を投じる。これには,設備費用やマーケティングなどの関連経費が含まれる。

 同社は「HMVブランド」を活用し,さらに顧客基盤と店舗ネットワークを通じて,「有料音楽ダウンロードの成長市場で強力な地位を築く」(HMV社CEOのAlan Giles氏)としている。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,HMV社は同サービスの開始にともない,米Apple Computerの携帯型音楽プレーヤ「iPod」の販売取り扱いを来年停止する。

◎関連記事
米AppleのiTunes Music Store,「ダウンロード販売曲数が2億曲を突破」
米Microsoft,オンライン音楽販売サービス「MSN Music」を正式に開始
ソニー米国法人がオンライン音楽サービス「Connect」を提供,Walkmanブランドの新製品も発表
iTunesになぜなれない? 顧客志向が必要な日本の音楽配信
「音楽の有料配信,2004年は米国以外でも拡大」--国際レコード産業連盟が調査
「デジタル音楽サービスを利用する消費者が増加,違法ダウンロードは減少」
米RealNetworks購入楽曲をあらゆる主要音楽デバイスで再生可能にする技術「Harmony」を発表
「MP3再生装置の世界市場市場,2008年には580億ドル規模に拡大」,米調査 

[発表資料へ]