米Red Hatは,2005会計年度第3四半期(9~11月期)の業績を米国時間12月22日に発表した。同期の純利益は,前年同期から155%増の1080万ドル(1株当たり利益は6セント)だった。前期の1180万ドル(同6セント)からは8%減少した。

 同期の売上高は,5090万ドルだった。前期の4630万ドルから10%,前年同期の3310万ドルからは55%の増収となったが,アナリストの5180万ドルという予測は下回った。サブスクリプション契約からの売上高は3920万ドルで前年同期から80%,前期から12%の増加した。

 同社は,同期に2970万ドルの営業キャッシュフローを生成した。340万株の金庫株の購入に4520万ドルを投資した後の現金と投資の合計は9790万ドルだった。受収益は1億2140万ドルで前期から22%に相当する2170万ドル,前年同期からは170%の増加となった。また,営業利益は,全売上高のの15%に相当する760万ドルだった。

 大企業向けLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux」の販売数は13万2000ユニットに達した。これには,企業向けITサーバーの新規と更新の11万9000件,HPC/ホスティング,デスクトップの1万3000件が含まれる。企業のサブスクリプション契約の粗利益は91%,全体の粗利益率は80%だった。

 また,同期は世界規模の拡張に伴い,主に販売と顧客サポート人員として従業員を10%増員した。

 同社は,中国の北京で現地法人「Red Hat Software(Beijing)」を設立する計画を11月に明らかにしている。Red Hat Beijing社は,現地で学生に対するLinux/オープンソース教育活動を展開する。さらに,米Hewlett-Packard(HP),米IBM,米Intel,米Oracleなどのパートナとともに,や中国国内のパートナ企業とともに,中国市場向け製品/サービスを提供していくという。現地法人の規模,開設時期などについては明らかにしていない。

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