ノルウェーのOpera Softwareは,Webブラウザの次版について試験用のベータ版提供を開始した。Opera社が現地時間12月23日に明らかにしたもの。音声認識/読み上げ機能など新しい機能を搭載する。次版の名称などは未定。同社のWebサイトから無料でダウンロードできる。

 次版では,音声を使ってWebブラウザを操作したり,Webページや電子メールの内容を読み上げたりできるようになる。米メディアの報道(CNET News.com)によると,この音声機能は,米IBMから音声技術「Embedded ViaVoice」のライセンス供与を受けて実現しているという(関連記事)。

 RSSクライアント機能も強化し,より使いやすくする。RSSフィードを行っているWebサイトを閲覧した場合,RSSアイコンがアドレス・バーに表示されるので,ユーザーはRSSデータへのリンクを探す必要がなくなる。RSSを使って配信されたニュースは,ブラウザ付属の電子メール・クライアントでも読める。

 そのほかの主な強化点は以下の通り。

・Fit-to-Window-Width機能:
 画面の幅に合わせてWebページをレンダリングするので,表示が横方向にはみ出ることがなく,水平スクロールを使わず全体を閲覧できるようになる。印刷する紙の幅に合わせてレンダリングする機能も備え,Webページの内容をすべて紙に出力することも可能

・ごみ箱機能:
 閉じてしまったウィンドウや表示を阻止したポップアップの情報をごみ箱に保存できる。セッション機能を組み合わせると,それまで行っていた作業を復活させることができる

・アップデート確認機能:
 常に最新版を使用できるようにするため,ブラウザにアップデート確認機能を組み込む

 次版の最終版は,2005年の早い時期に利用可能とする。名称/バージョン番号は,リリース時に明らかにする。「Opera 7」のライセンスを持っているユーザーは,無料アップグレードが可能。

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