米Washington Postは,米Microsoftからオンライン・マガジンの「Slate」を買収することで同社と合意に達した。同社が米国時間12月21日に明らかにした。

 Washington Post社によれば,Slateの営業活動は,Washington Post社の子会社であるWashingtonpost.Newsweek Interactive(WPNI)の管轄下に置かれる。SlateのニューヨークとワシントンDCのオフィスにおける活動はそのまま継続され,WPNI社ビジネス開発担当副社長のCliff Sloan氏が新しい編集発行人に指名された。Jacob Weisberg氏は編集者として残る。

 Weisberg氏は,Slateの読者に宛てたメッセージの中で,シニア編集スタッフと記者は引き続き同マガジンに携わるため,買収によりSlateに大きな変更が生じないことを約束している。

 政治などの話題を提供する同オンライン・マガジンは,1996年に最初に公開されて以来,Microsoft社の下に置かれていた。米Nielsen Net/Ratingsによれば,11月における同サイトのユニーク・ユーザー数は600万人だった。

 Slateは,高学歴で影響力があり,インターネットを主な情報源として利用している読者層を抱えており,WPNIが提供するサイト( washingtonpost.com Newsweek.com)の読者層と似ているという。WPNIの2004年1~9月における売上高は,37%増の4470万ドルだった。同社のオンライン広告の売上高は,同期間において59%増加した。

 Microsoft社とWPNI社間で交わされた別の契約により,Slateは,引き続きMSNポータル上のリンクを通じてMSNユーザーに提供される。

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