米Sprint社は,「2004年通期の業績は事前に発表した予測と一致する」という見通しを米国時間12月20日に明らかにした。同社は,同年第4四半期と通期の決算を2005年2月3日に発表する予定。

 第4四半期は,無線事業が引き続き好調だった。顧客の音声とデータ・サービスの利用が多く,顧客数も増加している。同社の地域電気通信事業においては,ブロードバンド・サービスとバンドル製品への需要が高い。企業市場では,無線と長距離のバンドル製品の売り上げが引き続き好調となっている。

 同社は同日,2005年通期の業績予測も明らかにした。無線事業にけん引され,調整後の連結EBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は,85億~87億ドルの範囲を見込む。通期の資本支出は40億~42億ドルの範囲。およそ3分の2が無線事業に投資されるという。今回の予測では,先ごろ発表された米Nextel Communicationsとの合併,地域電気通信事業の分離独立の影響は考慮していない。

 同社とNextel社の合併は2005年後半に完了する予定。合併完了後に,Sprint社の地域電気通信事業の分離を計画している。両社を合計した規模は約700億ドル。無線サービス加入者数は合計3500万人以上にのぼるという。

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