米Forrester Researchは,2005年における企業のIT支出に関する調査結果を米国時間12月20日に発表した。それによると,2005年に企業がITに投じる費用は前年と比べて3.9%増加する見込みという。

 調査は,北米および欧州の企業のIT意志決定者1368人を対象に,アンケートを実施したもの。北米についてみた場合,2005年における企業のIT支出は,前年比7%増加する。

 「2005年の業績見通しは明るい」とする回答者は54%で,前年の調査時の44%を上回った。また,Forrester社が企業のCIOを対象に実施した別の調査でも,54%が「現在のビジネス状況は好調」あるいは「たいへん好調」と答えている。

 特に有望な業界は,ビジネス・サービス,金融サービス,保険。ビジネス・サービスでは,2005年のIT支出が前年比5.1%増える見通し。また,公共部門(政府,医療,教育)のIT支出は,前年のマイナスから一転し,同7%成長する。

 2005年のIT投資で最も優先順位が高いカテゴリは「アプリケーション」。回答者の59%が「主要なパッケージ・アプリケーションの導入または更新」を挙げている。ちなみに,前年で最も優先順位が高かったのは「セキュリティ」だった。

 その他の調査結果は以下のとおり。

・規制準拠の問題やデータ量の増大により,ビジネス・インテリジェンス(BI)の需要が9%増える

・コンテンツ管理アプリケーションの購入を計画する企業が前年と比べ15%増えており,次の「キラー・アプリ」となる可能性がある

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