ドメイン名やIPアドレスの管理を行っている非営利組織のICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は,「.NET」の提案要請書(RFP)に関して申請者からの質問の受け付けを開始した。ICANNが米国時間12月16日に発表した。

 質問は,電子メール・アドレス(net-rfp@icann.org)宛に提出されたるものについてのみ受領され,質問とその回答は,ICANNのWWWサイト(http://forum.icann.org/lists/net-rfp/)上で公開される。質問の受け付け期間は2005年1月6日まで。

 .NET RFPは,こちらからダウンロードできる。

 米メディア(CNET News.com)によれば,ICANNは,2005年からドメイン名を所有するインターネット・ユーザーに対して年間利用料を値上げする可能性があるという。ICANNは,「.net」ドメインに対して,75セントの年間利用料を徴収する方向で取り組んでおり,将来的に「.com」や「.biz」といったその他のドメインにも拡大を予定している。

 同報道によれば,この動きに対して批判が上がっている。.netに対して提案された課金が実施された場合,ドメイン名の所有者が年間に支払う金額は400万ドルに達し,.comとその他の人気があるトップ・レベル・ドメインに拡大された場合には,3400万ドルとなり,ICANNの年間予算を大きく上回ることになるという。

 ICANNが発表したドキュメントによれば,新しいドメイン名から収集された基金の用途は,3分の1が発展途上国向け,別の3分の1がインターネット・ネーミング・システムのセキュリティと安定性のために使われる予定。そして,残りの3分の1は,ICANNが制約を受けずに自由に使うことができるものとしている。

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