米Symantecは米国時間12月16日に,米VERITAS Softwareを買収することで両社が最終合意に達したことを明らかにした。買収総額は約135億ドル。取引は株式交換方式で行われる。

 Symantec社は,VERITAS社の株式1株につきSymantec社の株式1.1242株を支払う。取引完了後,Symantec社の株主は新会社の株式の60%を保有することになる。

 合併後の新会社は,Symantec社の名称をそのまま引き継ぐ。会長兼CEOには,現Symantec社会長兼CEOのJohn W. Thompson氏が就任する。副会長兼社長職は,現VERITAS社会長兼社長およびCEOのGary L. Bloom氏が就く。取締役会は,Symantec社から6人,VERITAS社から4人の計10人で構成する。

 2006会計年度(2005年4月~2006年3月)における新会社の年間売上高は約50億ドルにのぼる見込み。75%が企業向け事業,25%が消費者向け事業によるものとなる。また,手持ち現金は約50億ドルになる。

 Symantec社は両社が合併することについて,「ストレージ・ソフトウエアのリーダーとセキュリティ・ソフトウエアのリーダーが,企業の貴重な資産である情報を安全に管理するための効率的な手段を,顧客に提供する」と述べる。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Thompson氏はアナリスト向けの会議で「これは友好的な合併であり,共通の見解を持つ業界リーダーどうしの合併だ」と語った。また同氏は,合併の最大理由が「コスト削減」ではないことを強調したという。

【おわびと訂正】
記事掲載当初,発表日時を米国時間12月15日としましたが,正しくは米国時間12月16日でした。おわびして訂正します。

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