米IDCは,2004年第3四半期の世界ストレージ・ソフトウエア市場に関する調査結果を米国時間12月13日に発表した。それによると,同市場の売上高は19億1100万ドルで,前年同期と比べて19.1%増加した。「すべての主要カテゴリで,2ケタ成長となった」(IDC)

 IDC,Storage Software ResearchディレクタのBill Nort氏は「2004年第3四半期は,ストレージ・ソフトウエアの支出が過去最高を記録した」と語る。「必要とされるストレージ容量が拡大し,複雑さが増す一方で,同システムの費用は確実に減少している。当期はストレージ・システムの支出100ドルに対し,ストレージ・ソフトウエア費用が約36ドルまで増えており,企業情報資産を管理および保護するソフトウエアへの比重が高まっていることが分かる」(同氏)

 カテゴリ別にみると,売上高が最も成長したのはストレージ・リソース管理ソフトウエアで,前年同期と比べて27.3%増加。バックアップ・アーカイブ・ソフトウエアは同17.4%増,ストレージ複製ソフトウエアは同13.7%増,ファイル・システム・ソフトウエアは同10.3%増だった。

 ベンダー別では,米EMCが売上高ベースのシェア31.8%で首位を獲得した。第2位は米VERITASで,シェアは21.7%。第3位は米Computer Associates(CA)で,シェアは8.8%だった。

■2004年第3四半期における世界ストレージ・ソフト市場のベンダー別売上高
(単位:100万ドル)
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ベンダー          2004年Q3    市場     2003年Q3   市場    成長率
                   売上高    シェア     売上高   シェア
----------------------------------------------------------------
EMC                 $608      31.8%      $495    30.9%   22.7% 
Veritas             $415      21.7%      $368    23.0%   12.7%
Computer Associates $169       8.8%      $131     8.1%   29.1% 
Hewlett-Packard     $146       7.6%      $112     7.0%   30.2%
IBM                 $136       7.1%      $134     8.3%    2.0%
その他              $438      22.9%      $364    22.7%   20.2%

合計              $1,911     100.0%    $1,604   100.0%   19.1% 
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出典:IDC

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