Sun Ray 170
 米Sun Microsystemsは,ブロードバンド対応のホーム・オフィスやリモートのオフィスから企業のアプリケーションやデータに安全にアクセスできるようにするための次世代プラットフォーム「Sun Ray Server Software 3.0」を米国時間12月13日に発表した。また,デスクトップ・クライアントの新モデル「Sun Ray 170」も同日発表した。

 Sun Ray Server Software 3.0は,SolarisとLinuxの両方で動作し,Sun Java Desktop Systems Software,SUSE Enterprise Linux,Red Hat Enterprise Linuxなどに対応する。同社がこれまでに提供してきたすべてのSun Rayクライアントをサポートする。また,帯域幅の利用を削減し,DSL,ケーブル・モデム接続に対応した。周辺機器のサポートが拡大され,PC/SCカードに対応するようになった。

 Sun Ray Ultra-Thin Client 170は,17インチのTFT液晶ディスプレイにシンクライアントの機能を統合している。小型設計により,コールセンターなどのデスクトップ空間に制約がある環境に適しているという。インストールが容易で設定の必要が無い。外部ディスプレイとしても利用することができ,前モデルのSun Ray 150より解像度を56%,視野を36%向上させている。

 米Forrester Consultingが実施した調査の結果によれば,前バージョンのSun Rayシンクライアント技術をパソコン環境に導入した場合,企業は大幅なコスト削減が可能となり,最大76%の投資回収率を実現できる可能性があるという。

 Sun Ray Server Software 3.0とSun Ray 170ウルトラシン・クライアントは,同日より同社の販売チャネルより提供が開始される。Sun Ray 170の価格は1049ドル。Sun Ray Serverは,1シートあたり99ドル。ボリューム・ディスカウントとサイト・ライセンスも用意される。

 同日発表された製品を含むSun Ray製品ラインの詳細は,同社のWWWサイトに掲載されている。

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