米BEA Systemsは米国時間12月8日に,Java開発キット(JDK)「WebLogic JRockit 5.0」の一般向けリリースについて発表した。12月16日より同社Webサイトから無償でダウンロード提供を開始する。

 WebLogic JRockit 5.0は,Java 2 Platform Standard Edition(J2SE)5.0に対応し,32ビット/64ビットの米Intel製「Xeon」および「Itanium2」を搭載したサーバーに最適なJava仮想マシン(JVM)を提供する。Java開発者は,作成したアプリケーションをすばやく効率的に実装し,「わずかな調整で,最大限に性能を引き出すことが可能」(BEA社)。

 WebLogic JRockit 5.0は,大規模でミッション・クリティカルなサーバー側アプリケーションの使用を想定している。自律メモリー管理機能を装備しており,サーバーの負荷状況,メモリー要求,利用可能なシステム・メモリーに応じて,JVMの設定を自動調整できる。監視および管理機能を提供し,アプリケーションの動作に影響を与えることなく,問題部分を診断して,性能や振る舞いを分析するといった作業が容易に行える。また動的コード最適化機能により,Itanium2と組み合わせることで,より最適なコード実行が可能となり,「アプリケーションの性能が10~15%向上する」(BEA社)。

 WebLogic JRockitには,JVMのほか,Javaランタイム環境(JRE),コンパイラやデバッガといった開発ツール,管理コンソールなどが含まれる。

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