米BEA Systemsは米国時間12月7日に,Javaアプリケーション・サーバー「BEA WebLogic Server」の最新版「バージョン9.0」(開発コード名は「Diablo」)を発表した。「大容量のアプリケーションでも最小限の分散で,サービス指向アーキテクチャ(SOA)に対応した開発および実装を迅速に行える」(BEA社)

 Diabloは,Java 2 Platform, Enterprise Editon(J2EE)1.4のほか,Webサービス標準規格に対応する。大規模企業クラスのメッセージング機能を組み込んでおり,Store-and-Forward方式やWS-ReliableMessaging仕様をサポートする。メッセージング性能と拡張性の向上を可能にし,「1秒当たり数千件のメッセージを処理できる」(BEA社)。

 各種の管理機能を備えており,サービスを停止および中断することなく,アプリケーションやサーバーをアップグレードできる。ポータル・ベースの管理コンソールとコマンド・ライン記述言語を追加することで,管理者がクラスタの全体像を把握し,より正確な動作管理を行えるようにした。

 また,高度な診断フレームワークにより,アプリケーションが稼働している最中でも,問題を特定して改善することが可能。自動修正や自己調整といった機能も備える。「ダウンタイムを削減するだけでなく,調整や設定の手間を低減する」(BEA社)

 Diabloは,12月16日より,同社Webサイトからダウンロード可能。米メディアの報道(InfoWorld)によると,年内に提供するのはベータ版で,正式版の一般向けリリースは,2005年夏になる見込み。

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