米IDCは米国時間12月6日,世界Linuxサーバー市場に関する調査結果を発表した。同市場は年平均成長率22.8%で拡大し,2008年の売上高は91億ドルに達する見込み。同期間におけるサーバー全体の世界市場の年平均成長率3.8%を大幅に上回る。

 また,2003年におけるLinuxサーバーの出荷台数はサーバー全体の15.6%だったが,これが2008年には25.7%を占めるようになる見込みだ。

 Linuxサーバーの普及が急速に進むにつれて,同サーバーのフォーム・ファクタも変化している。現在の主流はデュアル・プロセサで,これにシングル・プロセサ,4ウエイ・プロセサが続く。

 IDCのModular Server Solutions部門リサーチ・アナリストのJessica Yang氏は「過去数年間で,多くの企業が,ITコストの削減を踏まえ,基盤インフラにLinuxを導入した」と語る。「最近では,データベースやエンタープライズ・アプリケーションでLinuxサーバーを検討する企業も増えており,同サーバーのプラットフォームはさらに多様化するだろう」(同氏)

 さらに,スケーラブルなサーバーに対応する,Linuxカーネル2.6のリリースなども,Linuxサーバーへの移行を促進するという。

 その他の主な調査結果は以下のとおり。

・出荷台数でみると,Linuxは世界サーバー・ブレード市場の約半分を占める。また,ラック・マウント型の20%,スタンドアロン型の11%がLinuxを採用している
・1998~2003年における,シングル・プロセサ搭載Linuxサーバーの年平均成長率は37.5%
・1998~2003年における,デュアル・プロセサ搭載Linuxサーバーの年平均成長率は89.8%で,Linxサーバーの全出荷台数の74%を占める

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