米AMDは米国時間12月6日に,ノート・パソコン用プロセサ向け省電力技術「AMD PowerNow! 」をサーバー用プロセサ向けにした「AMD PowerNow! technology with Optimized Power Management(OPM)」について明らかにした。同技術を搭載した「Opteron」プロセサ・ファミリへの各OEMによるサポートは,2005年前半を見込む。

 AMD PowerNow! technology with OPMは,処理能力の使用状況に応じて,電力消費レベルを動的に調整する。Opteronプロセサの電力管理機能が高まるほか,「最適な性能を引き出しつつ電力コストをおさえ,発熱を低減することでデータセンターにおける冷却および換気システムの負荷を削減できる。また,冷却ファンの速度も低下するので,騒音が減る」(AMD社)。

 AMD社Microprocessor Business部門コーポレート・バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのMarty Seyer氏は,「今回発表したAMD PowerNow! technology with OPM搭載や,『AMD64』アーキテクチャ・ベースのマルチコア推進などで,当社は,消費電力量あたりの効率性を追求し,業界で先頭に立ち続ける」と述べた。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,AMD PowerNow! technology with OPMを搭載することにより,「電力消費量を最大80%削減できる」(AMD社サーバー用マイクロプロセサ部門バイス・プレジデントのBen Williams氏)。同氏によれば,同技術を組み込んだOpteronは2004年半ばから出荷しているが,OSおよびBIOSにおけるサポートが整うのは2005年前半になるという。米Microsoftの「Windows OS」,米Red Hatや米NovellのLinuxディストリビューションなどが,同技術に対応する予定。

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