米Microsoftが,サーバーOS「Microsoft Windows NT 4.0 Server」向け技術サポート/セキュリティ・アップデートの提供を2004年12月31日に終了させ,2005年1月から2006年末の2年間は有料サポートなどを提供すると,米国時間12月3日に発表した。

 Windows NT 4.0 Serverのサポートを終了する理由について,Microsoft社は「同OSの技術が時代遅れになり,セキュリティ・リスクが高まったため」と説明する。「今もWindows NT 4.0を使用している顧客には,できるだけ迅速により新しく安全な当社製OSへの移行を開始するよう推奨する。Windows Server 2003に移行した顧客からは,セキュリティ向上,総所有コスト(TCO)低減,生産性向上で効果があったという報告を受けている」(同社)

 ただし,新OSへの移行に膨大な作業が必要で,サポート終了までに完了できない顧客も存在するため,同社はWindows NT 4.0 Server向けサポート・サービスを用意する。

 Windows NT Server 4.0からWindows Server 2003への移行を支援するオンライン・サポートWebサイト「Upgrade Assistance Center」で,無料ツール,トレーニング/サポート,移行サービスを手がけるパートナ企業へのリンクなどを提供する。

 同社は2004年7月にサポート提供を停止したWindows NT 4.0 Workstation向けとして,現在,定額制のセキュリティ・アップデート・サービスを提供してる。Windows NT 4.0 Serverに対しても,同様のサービスを2005年1月1日より始める。サービス料金は,導入規模の大小によらず一定。

 これまで同社は,サポート契約「Custom Support Agreement」でサーバーOS移行期限を2005年12月31日に設定していた。この期限を1年延長し,2006年末までとする。料金は据え置く。「期限を2006年末にすることで,Windows NT 4 Server向けサービスの提供期間は10年になる。これは,当社が2004年5月に発表した“5+5ライフサイクル・サポート・ポリシー”(製品発売から最低10年間サポートを継続させる)を反映している」(同社)

 同じく「Microsoft Exchange Server 5.5」も5+5ライフサイクル・サポート・ポリシーに従い,2006年1月1日より「Exchange Server 2003」への移行支援を目的とした2年間の有料サポート期間を開始する。

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