米Mozilla FoundationのWebブラウザ「Firefox」の全面広告がドイツの新聞「Allgemeine Zeitung」の21面に掲載された。Mozilla社製品に関する情報を提供するWebサイト「mozillaZine」が米国時間12月2日に明らかにしたもの。欧州におけるMozilla社製品の普及促進を目的とした非営利団体Mozilla EuropeとドイツのIT企業skilldealが手配し,費用はMozillaコミュニティの寄付でまかなったという。

 ドイツでの新聞広告掲載は,米紙「New York Times」の広告枠を購入しよういう米国の募金キャンペーンに触発を受けてのもの。Mozilla EuropeのTristan Nitot氏が,詳しい報告と広告の英訳などを「standblog」サイトに投稿している。同氏によれば,Mozilla Europeとskilldeal社は,ドイツのFirefoxコミュニティ・サイトを通じて募金キャンペーンを行っていた。欧州のドイツ以外の国でも同様の宣伝を検討したが,「一国で新聞に全面広告を掲載するのは非常に費用がかかるので(複数の国は困難なため),欧州におけるIT最大市場であるドイツで実施することを決めた」(同氏)。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,欧州の募金キャンペーンでは,2403人から9万3000ドル以上の寄付が集まり,その大半を全面広告の費用にあてた。広告には,寄付者全員の氏名が載っている。同キャンペーンでは当初,3000~3500人の支援を見込んでいたが,「米国でのキャンペーンの方が早かったので,すでにドイツからも多くの人々がそちらに寄付をしたあとだった」(募金キャンペーン・サイト立ち上げに参加したHagen Merzdorf氏)

 なお,New York Times紙には,今月中に広告が掲載される予定。

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[発表資料(mozillaZineサイト)]