米Microsoftの研究部門Microsoft Researchは,インドのバンガロールに研究所を新設する。Microsoft社が米国時間12月1日に発表したもの。米国外の研究施設としては三つ目となる。

 2005年1月に開設する予定で,初年に二十数人の科学者,インターン,サポート・スタッフを雇用する。ワシントン州レドモンド,カリフォルニア州サンフランシスコとシリコンバレー,英国ケンブリッジ,中国の北京にある研究所とあわせると,700人以上の科学者を抱えることになる。

 新研究所では,長期プロジェクトの応用研究を手がける。インドの研究機関や大学と協力して,コンピュータ科学とソフトウエア・エンジニアリングにおける進歩と開発促進を図る。当初は,多言語システム,新興市場向け技術,地理情報システム,センサー・ネットワークといった分野に取り組む。責任者には,レドモンド研究所に7年間務めたP. Anandan氏が就任する。

 Microsoft社Microsoft Research部門上級バイス・プレジデントのRick Rashid氏はインドを選んだ理由として,「コンピュータ科学の研究および設計に関するインドの国際的な評価が高まっているため」と述べた。

 「新たな研究所は,当社のインドとのパートナシップ確立への取り組みを明示するもので,10年以上におよぶ関係の上に成り立っている。当社はインドの人材とIT業界に莫大な可能性があることを認識しており,われわれの協力関係が,インドだけでなく世界中の人々に技術の恩恵をもたらすと確信している」(Microsoft社インド事業会長のRavi Venkatesan氏)

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