米Microsoftは,同社のCOA (Certificate of Authenticity:出所に関する証明書) ラベルが不正に購入および販売したとして,再販売業者を相手どり,8件の訴訟を起こした。同社が米国時間11月30日に明らかにしたもの。

 Microsoft社が今回提訴したのは,カリフォルニア州のMonarch Technology社,同州Kenneth Xu社,イリノイ州のEra社,ニュージャージー州のMicro Info Tech社,ニューヨーク州のAffordable Computer Warehouse社,ノース・カロライナ州のWarp Systems/Computers社,ペンシルバニア州のMaster Computer社,ワシントン州のSoftware Provisions社。

 Microsoft社によると,これらの会社は,Microsoft社が過去1年間に実施したテスト購入プログラムを悪用し,偽のCOAラベルやライセンスのないソフトウエアを販売した。Microsoft社が違法行為を止めるよう通告したにもかかわらず,改善しなかったため,同社が訴訟に踏み切ったという。

 COAラベルには,Microsoft社のソフトウエアを特定する製品キー・コードが含まれている。たとえばWindows OSのCOAラベルは,Windows OSをプリインストールしたパソコン本体,あるいはスタンドアロンのWindows OSパッケージに貼り付けられている。Microsoft社が今回訴えた会社では,スタンドアロン用のCOAラベルを不正利用していた。

 「ソフトウエアと一致しないCOAラベルの販売および使用は,ダイアモンドの鑑定書を別売りするのに等しい」(Microsoft社U.S. Partner Enablement部門ジェネラル・マネージャのPip Marlow氏)

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