米In-Stat/MDRは米国時間11月29日,侵入防御システム(IPS:Intrusion Prevension System)および侵入検出システム(IDS:Intrusion Detection System)市場に関する調査結果を発表した。それによると,IPS/IDS市場は2003年の5億4100万ドル規模から,2008年には14億ドル規模に拡大するという。「ワームやウイルスの蔓延とサービス拒否攻撃(DoS)の増加などにより,自衛策として購入するユーザーが増えている」(同社)

 市場の成長をけん引するのは,ハードウエア・ベースのネットワークIPS機器となる。ちなみに現在,IPS製品の19%はネットワーク内の重要なセグメントに実装されているという。

 また調査から,IPS製品を購入する際にユーザーが最も重要視するのは,「製品の機能性」「企業責任」「ネットワーク性能の向上」であることが分かった。

 In-Stat/MDR社アナリストのVictoria Fodale氏は,「IPS製品は,攻撃が対象に到達する前にブロックできる未然防止技術だ。また次世代IPS製品は,不正アクセスを防御するほか,悪意のあるコンテンツや,不自然なトラフィック増加といったワームやDoS攻撃の前兆からネットワークを保護できる」と説明した。

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