ドイツのSiemens傘下の米Siemens Communicationsは,米国におけるコミュニケーション・ツール利用について調査した結果を米国時間11月29日に発表した。それによると,労働者は,業務用の電話,業務用の電子メール,個人用の電子メール,業務用ファックス,個人用の携帯電話,自宅の電話,業務用のボイス・メールなど,平均で7種類のコミュニケーション・ツールを使用している。また,10種類以上のツールを使いこなす「メガ・ユーザー」のうち,97%が上級幹部,中間管理職,事務職,営業職である。

 調査は,Siemens Communications社から委託を受けた米Penn,Schoen and Berland Associatesが,1750人を対象にインターネットで実施したもの。多くのコミュニケーション・ツールが存在するが,労働者の大半は,同僚と連絡をとったり重要な情報を入手したりする際に不満を感じるという。

 回答者がコミュニケーション・ツールに関して指摘する主な不満は以下の通り。

・すぐに回答が欲しいときに,ツールごとに,それぞれメッセージを残さなければならない(67%)
・同僚の回答が間に合わなかったため,決定が遅れた(65%)
・同僚の居場所がつかめない,または連絡が取れない(59%)
・出張先,または移動先での不具合(56%)
・必要なときに,正確な情報にアクセスできない(51%)
・ツール同士の同期が不十分(43%)

 Siemens Communications社マーケティング部門シニア・バイス・プレジデントのMark Straton氏は「労働者は情報過多にさらされており,多くが『手に余る』と感じている」と述べる。「また同時に,必要不可欠なコミュニケーションだけを保証する手段を求めている」(同氏)

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