米Vignette,米Sun Microsystems,米DaimlerChryslerの子会社であるドイツDaimlerChrysler Consult Graz(DCCG)は,情報ライフサイクル・ソリューションの提供に関して提携関係を結んだことを,米国時間11月29日に明らかにした。「法規制に準拠したビジネス・プロセスと,ビジネス効率を向上する企業向けコンテンツ管理ソリューションに対する世界規模の需要に応えるため」(3社)と説明する。当初は,中欧諸国を対象に同ソリューションを提供する。

 Vignette社がコンテンツ管理およびポータル・ソフトウエア「Vignette V7」を提供する。また,Sun社は,Vignette V7を運用するためのECM向けプラットフォーム「Sun Content Infrastructure System」を提供する。

 Sun社によると,Sun Content Infrastructure Systemは,「Fire SPARC」プロセサ・ベースのシステム,多層型ストレージ「StorEdge」,SANなどを基盤とし,「Solaris OS」に対応する。将来的には,「Solaris 10」もサポートする予定。

 DCCG社は,企業がECMソリューションの概念実証に関して,設計,評価,最適化などを行えるよう,オーストリアにある同社の「earthDATAsafe」センターを提供する。企業は同センターをオンサイトや,遠隔地アクセスを通じて利用できる。また同社は,3社の統合ソリューションによってTCOを削減するためのコンサルティングを提供する。

 Vignette社CTOのConleth O'Connell氏は,「世界中の企業が,業務の効率化と法規制への準拠を図るために,情報ライフサイクル管理のビジネス・プロセスを自動化しようとしている」と説明する。「当社のソフトウエアに関するノウハウ,DCCG社のコンサルティング分野の実績,Sun社のContent Infrastructure Systemを統合すれば,顧客に非常に高度なECMソリューションを提供できる。とりわけ,法規制への準拠やトレーシビリティが重要な財務,医薬,電気通信分野の企業と,公益事業や政府機関などにとって理想的なソリューションである」(同氏)

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