ソニーと米Ampexは,両社間で争われていたデジタル・カメラ関連技術の特許侵害訴訟で和解に達した。Ampex社が米国時間11月29日に明らかにしたもの。ソニーはAmpex社に4000万ドルを支払い,特許のライセンス供与を受けてデジタル・ビデオ・カメラ,デジタル・カメラなどの製造/販売を行う。契約期間は2006年4月まで。その後は,ソニーが販売台数に応じたライセンス料を支払う。

 問題の訴訟は,Ampex社がソニーに特許を侵害されたとして,2004年7月に米国際貿易委員会(ITC)とデラウエア州連邦地方裁判所に提訴したもの。

 先ごろAmpex社は,主にデジタル・カメラ関連の特許について,キヤノンおよび三洋電機とライセンス契約を結んだと発表した。さらに,デジタル・カメラやカメラ付き携帯電話機を手がける複数のメーカーとライセンス契約交渉を進めており,90日以内にいくつか新たな契約を結べる見込みという。

 なおAmpex社は米Eastman Kodakに対しても,2004年10月にデジタル・カメラ関連特許が侵害されたとして訴えを起こした。「納得できる条件でライセンスが結べない場合は,当社の特許を行使するためさらに訴訟を起こす可能性がある」(Ampex社)としている。

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