日本オラクルと米Ekahauは,Wi-Fi対応無線LANベースの位置情報サービス(LBS:Location Based Service)およびリアルタイム位置特定システム(RTLS:Real Time Locating System)向けソリューションを,アジアで提供する。Ekahau社が米国時間11月25日に明らかにしたもの。

 両社は,LBS用フレームワーク「Oracle Location Based Services Framework」と,Ekahau社のソフトウエア「Ekahau Positioning Engine」,Wi-Fi対応タグ「Ekahau T101 Wi-Fi Tag」,受動型無線ICタグ(RFID)を組み合わせ,Wi-Fi対応LBSプラットフォームを構築する。これにより,Wi-Fi対応のノート・パソコン,PDA,タグなどを使い,リアルタイムに人や物品の場所を特定できるようになるという。

 「医療,製造,化学製品などの業界では,内部作業/製造プロセスやリソース/在庫管理を改善する新しい技術として,リアルタイム位置追跡ソリューションを検討している。高価なアンテナ・インフラを必要とするほかの技術と違い,当社のソリューションはIEEE802.11a/b/g対応アクセス・ポイントを使用し,既存のWi-Fiネットワーク上で動作する。しかも,どのメーカーのアクセス・ポイントでも使える」(Ekahau社)

 日本オラクル,ディレクタの浅野洋氏は,「Ekahau社のソリューションは標準的なソフトウエアだけを使い,既存のWi-Fiインフラ上に専用インフラを構築する必要がない。当社のデータベース・ソリューション,アプリケーション・サーバー,位置関連技術を組み合わせることで,エンド・ツー・エンドの位置追跡ソリューションをアジア企業に提供できる」と説明した。

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