米Light Readingの市場調査部門であるHeavy Reading社は,中国のEthernet市場に関する調査結果を米国時間11月22日に発表した。中国のEthernetサービスは急速に成長しており,2004年前半だけで加入者が2倍の3000万人に到達している。調査結果によれば,増加は企業ではなく,主に消費者にけん引されているという。

 中国では,同年6月の時点で3000万世帯がブロードバンド接続を行なっており,加入者数では世界最大のブロードバンド市場となっている。中国のサービス・プロバイダは,消費者市場をターゲットとして積極的にEthernetを提供している。他の地域で普及し始めている企業向けEthernetサービスも提供しているが,消費者市場に注力しているという。

 都市部においては,主なブロードバンド接続技術としてFTTXが利用され始めている。中国の都市部では,新しい大規模な集合アパートの数が圧倒的に多く,通信事業者は,光ファイバを通じてLANを備える大規模な集合アパートにEthernet接続を提供している。

 また,中国のEthernetサービス・プロバイダは,欧米のベンダーの製品を多く利用している。サービス・プロバイダのパートナとして,米Cisco Systems,カナダのNortel Networks,米Juniper Networks,米IBMなどの名前が挙げられた。

 同調査は,2004年10月に実施されたもの。中国の主要通信事業サービス・プロバイダを通じて直接入手したデータがまとめられた。

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