米IBMは,職場環境向上のためのプラットフォーム「Workplace」に関するツールや情報を開発者に提供するリソース・サイト「Workplace Resource Center」を同社の開発者向けサイト「 developerWorks」に開設した。同社が米国時間11月23日に発表したもの。

 Workplaceは,社員が企業のアプリケーションやデータに安全にアクセスし,共有および管理するためのクライアント・コンピューティング・モデル。「パソコン中心の職場環境から,ネットワーク・ベースの統合環境への移行を支援する」(IBM社)としている。

 Workplaceは,デスクトップ・パソコンやPDAといった各社員のデバイスで使用する企業アプリケーションおよびツールを,一元的に管理,配備,実装するための技術で構成する。IBM社によると,すでに100万シート以上のWorkplaceソフトウエアを顧客に提供しており,100社以上の独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)が自社アプリケーションをWorkplaceに対応させているという。

 Workplace Resource Centerでは,Workplaceに対応した技術や製品の記事,白書,コード・ダウンロードといったリソースを開発者に提供し,「ネットワーク中心型のコンピューティング環境に向けたアプリケーション構築を促進する」(IBM社)。IBM社のパートナ企業(IBM Business Partners)は無償で利用可能。開発者は,「Lotus Workplace Builder」「Lotus Workplace Designer」「Workplace Products API Toolkit」などの最新ツールにアクセスできる。

 またIBM社は,Workplace技術を用いた銀行向け管理ソフトウエアを同日発表した。「Client Administrator for IBM Workplace Client Technology, V1.0」は,世界各地に支店を持つ銀行が,各支店のアプリケーションを集中管理できるようにする。Linux,Java 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE),Eclipseなどをサポートする。「Workplace for Branch Banking」は,支店長や担当者がロール・ベースでデスクトップを管理するほか,支店の業績表を参照したり,販売キャンペーン管理ツールを活用したりすることができる。両ソフトウエアとも,すでに利用可能。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]