米Intelと米NVIDIAは,複数の製品系列と製品世代を対象とする複数年の特許クロス・ライセンス契約を締結した。さらに両社は,Intel社のシステム・バス技術をNVIDIA社にライセンス供与する複数年契約も結んだ。両社が米国時間11月19日に明らかにしたもの。ただし,契約期間や金額など詳しい取引条件は伝えていない。

 これにより,NVIDIA社はプラットフォーム技術「NVIDIA nForce」をIntelベースのシステムに提供できるようになる。「当社はNVIDIA nForceやPCI Expressベースの『SLI』グラフィックスといった製品を取りそろえ,Intel社の顧客に関心を持ってもらえる選択肢を提供する」(NVIDIA社社長兼CEOのJen-Hsun Huang氏)

 なお米メディアの報道(SFGate.com)によると,NVIDIA社は以前から米ADM製プロセサ用のnForceチップセットを製造しているのに対し,Intel社製プロセサ向けチップセットに関するライセンスは持っていなかったという。米Peddie ResearchアナリストのJon Peddie氏は,「Intel社との契約締結により,NVIDIA社の年間売上高は7500万~1億ドル増える可能性がある」とみている。

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[発表資料(Intel社)]
[発表資料(NVIDIA社)]